庭仕事講座

「フローラルガーデンの庭仕事」H29年8月18日の内容です。次回は9月15日「種から育てる植物」一年草と二年草。
■ フローラルガーデンの庭仕事講座/毎月第3金曜日 10:00〜11:30
イギリスのガーデン本を読み解きながら庭目線の園芸基礎知識を学ぶ勉強会。
園芸と庭づくりの基礎を学ぶとともにフローラルガーデンの植物について説明します。
〈講師〉株式会社フィーカ 近藤かおり(フローラルガーデンよさみチーフガーデナー) 
〈定員〉70名 〈参加費〉 無料
*お申込みはフローラルガーデン事務局0566-29-4330またはinfo@garden-yosami.jpまで


Basil 'Purple Ruffles'

「夏に活躍する植物」ハーブと暑さに強い多年草

Why herbs are ideal for the organic gardener ? 
〜 なぜハーブはオーガニックガーデナーにとって理想的なのか? 〜

ハーブを育てることは本当に楽しい。シルバーや斑入りの葉が小さくコンパクトにまとまり、明るい花色を持つたくさんの種類のハーブは香りの庭や子供の庭に向いています。もちろん、ガーデンを彩るだけでなく、料理の香りづけや、美容や健康にまで利用できます。さらに虫除けや液肥としても活躍するハーブ。安全で新鮮なハーブを育てる事はオーガニックガーデナーに欠かせない仕事です。
by Graham Clarke

1、ハーブの特徴

ハーブは何千年も前から利用され続けています。5000年前のバビロニアの粘土板には医療用にハーブが使われている様子が描かれています。エジプト人は紀元前1550年から医療用、香料、美容に利用するハーブを書き留め、儀式などで使用しています。

① 虫への耐性 (Tolerance to pests)
ハーブは通常強い味や香を持っています。味や香は植物の中にあるタンニンや苦味成分、粘液、アルカロイド、サポニン、グリコサイドによるものです。これらの物質は多くの害虫にとって口に合いません。アブラムシやナメクジ、うさぎや鹿までハーブにアタックすることを避けます。これらの成分は害虫をコントロールし、植物を健康に保つことに利用できます。

② 乾きへの耐性 (Tolerance of dry conditions)
ハーブの多くは日差しが強く乾いた大地からやってきました。一般的なハーブはインドや中国、地中海沿岸などが原産です。これは夏に多くの水が必要でないことを意味します。そしてハーブには必ずしも多くの有機質は必要でないとも言えます(有機質は保湿力を高めるため)。他の夏向きの植物に比べてもハーブは乾燥に強く、水やりを怠っていても生育します。

③ 栄養分が乏しい土への耐性 (Tolerance of poor soil)
通常、植物を育てる時は新鮮なコンポストを土にすき込んだりして、根が栄養や水分を補給しやすい土を毎年作り続ける必要があります。しかし、ハーブにはいつも必要なことではありません。多くのハーブの原産地は乾燥してやせた土地です。もし、ラベンダーを有機質たっぷりのよく肥えた土に植えて、栄養をもらい続けたとしたら枯れてしまうでしょう。これは通常多くの植物に行なっているガーデナーの仕事がハーブにとっては自然な方法ではないということを意味します。

2、ハーブの育て方

① どんな日差しの場所? (How sunny is the area?)
もしあなたがタイムやローズマリー、サボリーなど日差しが大好きなハーブを育てるなら、日が当たる場所に植えることが重要です。日の当たり具合を変えることより、その他の条件を変えることの方が簡単だからです。暑い地域から来た植物(ラベンダーやローズマリー、タイム)は比較的小さい葉で、表面の細胞は重なって厚みを持っています。それは壊れやすい葉緑素を強すぎる光や暑さから守るための構造です。多くのハーブには斑入り(タイムやセージ)や紫葉(バジルやセージ)の種類があります。強い日差しの下で必要以上に光合成をしないように変化したもので、斑入り葉は限られたスペースに葉緑素を置き、紫葉は緑色の葉緑素の上を紫色で覆って日差しを遮っています。斑入り葉を日差しが弱い場所に植えると光合成のための光が弱くなり、葉全体を緑にするように変化していくでしょう。

② どんな湿り気の土? (How moist is the soil?)
土壌の湿り気はすべての植物にとってきわめて重要です。ハーブも例外ではありません。特に地中海地方原産の香りの良いハーブは根が濡れたままの状態(wet feet)が嫌いです。ハーブガーデンを作る時は必ず水はけを良くしなければなりません。日の当たる緩い傾斜地が理想的です。

③ 土壌酸性度は? (What is the soil acidity level?)
弱アルカリ性の土は多くのハーブにとってベストの土です。パセリ、ローズマリー、バジル、チャイブ、ホースラディッシュ、セージ、タイムなどいくつかのハーブは弱酸性を好みます。重たい土(水を含みやすい)、水が溜まりやすい傾向のある粘土質、よく肥えた土ではハーブは濃厚なアロマティックオイルを作ることができません。多くの土は土壌改良で改善できますが、どこに植えるかはよく考えたほうが良いでしょう。

④ 利用しやすい場所は? (How accessible is the site?)
通常ハーブガーデンを持つのに便利な場所はキッチンドアの前。そこは新鮮な若葉を収穫しやすい最適な場所です。香りを楽しむために窓辺やテラスのアームチェアのそばに置くのも良いでしょう。暖かい夏の午後は香りが最も強くなります。よく利用する好みのハーブはポットに植えてキッチンの窓辺など身近に置いておくと良いでしょう。

3、暑さに強い多年草

① ハーディネスゾーン (Hardiness zones)
植物を育てる時、初めにあなたの住む地域の地理的な位置とそこに植える植物のためにはどんなケアが必要なのかを理解しなければいけません。ハーディネスゾーン〈注1〉は植物の原産地の温度帯を確認し、どのように育てれば良いかを知る目安として活用できます。


〈注1〉ハーディネスゾーンは気象条件(地帯の最低気温に耐えるその能力を含む)によって植物の特定のカテゴリーが成長することができる地域を地理的に定義したマップです。造園やガーデニングをするためのラフなガイドとして米国農務省(USDA)によって開発され、他の国にも採用されました。
(Wikipedia英語版より)

② 半耐寒性多年草と非耐寒性多年草 (Half-hardy perennials and Tender perennials)
日本の夏には強い日差しと蒸し暑さがあります。原産地が日差しの強い地域(地中海沿岸等)のハーブ類や光を反射する葉を持つシルバーリーフは日差しの強い日本の夏でも育てやすい植物です。育てる時に注意したいのは水はけと冬の温度。日差しの強い地域は乾燥地帯が多く、水が溜まりやすい土壌では植物が傷みやすくなります。また、日差しを好む多年草は、最低気温が−3℃以上の地域で育つ半耐寒性多年草も多いので−4℃より寒くなる地域では霜よけをするかポットに植えて移動するようにしましょう。熱帯地域原産の多年草(ハイビスカス、アンゲロニア等)は日差しにも蒸し暑さにも強い植物なので一年草扱いの夏の花壇材料としてよく使われます。これらは非耐寒性多年草なのでマイナスの気温では戸外で冬越しできません。鉢に入れ室内で凍らないように育てると翌年にも花を楽しめます。

 〈参考文献〉
THE ORGANIC HERB GARDENER / GRAHM CLARKE


安城農林高校の庭仕事講座用にまとめたハーブの資料


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