庭仕事講座

「フローラルガーデンの庭仕事」H29年4月21日の内容です。次回は5月19日「土とコンポスト」根が育つ環境づくり。
■ フローラルガーデンの庭仕事講座/毎月第3金曜日 10:00〜11:30
イギリスのガーデン本を読み解きながら庭目線の園芸基礎知識を学ぶ勉強会。
園芸と庭づくりの基礎を学ぶとともにフローラルガーデンの植物について説明します。
〈講師〉 ケイズガーデン 近藤かおり(フローラルガーデンよさみチーフガーデナー) 
〈定員〉70名 〈参加費〉 無料
*お申込みはフローラルガーデン事務局0566-29-4330またはinfo@garden-yosami.jpまで


春のフローラルガーデン

「植物のしくみ」基本的な植物の性質

What plants need ? 〜 植物が必要としているのは? 〜
植物を幸せに育てるために必要なことは、生育環境を良い状態に創造する秘密を自然の法則から見い出すことです。
by Alan Titchmarsh

1、 植物がしていること

植物は動き回れません。しかし、驚くほど洗練された機能を持っています。それはまるで生きた工場です。空気や太陽光、水、土と一緒に、デンプンや脂質、たんぱく質、色彩を生み出す物質、ホルモン、酵素など、とても複雑な製品を生産しています。

2、植物に必要なもの

① 水 (Water)
植物は80%以上水で作られています。しかし体内の水は保存されず、通過しています。水はヒゲ根から吸い込まれ、葉から蒸発します。植物はちょうど大きな芯のようです。暑い夏の日はオークのような巨大な木は300Lの水が地面から吸い上げられ70万の葉から蒸発しています。
水は植物の体内にあるものすべてを運んでいます。水は光合成の材料となり二酸化炭素を分解し、酸素を生成します。そして鉱物の栄養は土の中から水に溶かして取り入れられます。多くのガーデナーが知っているように植物が早く成長するために多くの水が必要です。暑くて空気が乾燥すると植物から気孔を通して、より多くの水分が早く失われます。要求するペースで水分を保てない時は気孔が閉じます。これは空気が抜けた風船のようにしぼんだ時に起こす細胞を守る特別な機能です。鉢植えでいつも乾いた状態だったり温室などで暑すぎる環境に置かれると植物は通常の状態に戻るまで成長を止めます。そのまま悪い環境に置かれたままだと植物は水分を失い、萎れ始めます。萎れると細胞の形が変形し気孔が丸くなくなり水分の蒸発を抑えることができます。
肥料も水も足りているのに元気がなく、萎れている植物が何を要求しているかわからない時は30℃を超えているかどうかが一つの目安になります。植物は気温が30℃を超えると成長を止め涼しくなるまで待っています。
新しい根は水を求めて成長します。幼苗は根が少ないため水分を失いやすく、風が強い日は特に早く乾くので注意が必要です。

②栄養(Nutrients)
植物の体は、光合成により空気と水から変化させた酸素や二酸化炭素、水素、さらに約30種類の物質が土の中から取り入れられて作られたものです。
3つのメインの栄養物質は窒素、リン酸、カリウムです。これらはすべて土の中から供給します。通常植物が彼ら自身で庭の土の中から必要な栄養物質を探し出すので難しく考える必要はありません。

③空気(Air)
空気は植物に酸素と二酸化炭素を供給します。太陽の光が当たると二酸化炭素は水と反応し光合成の材料として利用されます。光合成により糖とデンプンが作り出され、その過程で酸素も生産します。糖は植物の成長や土から栄養素を吸い上げるエネルギーとして利用し、デンプンは植物を構成する要素になります。
空気は3大栄養素の一つ窒素も供給します。空気中の窒素は雨により土の中に入り、マメ科の植物の根やバクテリアがすむ有機質がたっぷり含まれた健康的な土に留まり、植物の栄養素として利用されます。

④光(Light)
植物が持つ完璧な内部工場、光合成システムは光が当たると動き始めます。植物は光が当たると空気中の二酸化炭素と土の中から吸い上げた水を反応させ、酸素と糖、デンプンなどの物質を作り出し、植物を成長させていきます。
光合成システムは光が十分でないと十分に働きません。しかし、幾つかの植物、シダやホスタ、トロピカル植物(観葉植物)など、自然界において樹木の下で生育するものは弱い光の中でも効率よく働くように進化しています。室内など光が弱く空気が乾燥する場所でも生育可能なのは自然界でそのような環境に生育していたからです。光が当たらない場所は土が乾きにくく、葉からの蒸散も少ないので長い時間水分が保たれます。日陰を好む植物を日当たりの良い場所に植えると光の量を受け止めきれず太陽の光により葉焼けします。日当たりを好む植物は葉に直接光が当たることが必要で、光がより多く当たるように枝葉を伸ばしていきます。光が十分当たらない場合、花が咲かなくなることもあります。
自然界において強い光を常に浴びている地域に生息する植物は、自己防衛する形に進化しています。葉や茎をシルバーにして光を反射したり、ワックスで覆って乾燥を防ぐなどして熱くなりすぎないようにしています。
植物は野生ではどこで成育するかを選択しています。植物がどのようなコンディションで成育するかを知ることは植物をより良く育てることにつながります。

⑤暖かさ(Warmth)
植物は地球上のほとんどで生育しています。海の中や砂漠、凍った大地にも存在します。しかし、同じ植物がどこでも生育できるわけではありません。異なる植物が異なる温度下で適応するように進化しています。
植物を育てるときに起こるトラブルは多くの場合、温度の適応がうまくいかないケースです。庭には世界中から植物が集められています。
寒い地域や標高が高い地域では成長する期間が短く、花をつけ種ができるまで短期間で行います。彼らは細胞が凍らないように内部に保持できる仕組みを持っていて氷点下でも生きられるようになっています。
暑い地域では暑さ寒さを繰り返す独特のサイクルを持っていて、しばしば真反対の環境、雨季と乾季にさらされます。植物はそれに対応するように進化しています。チューリップが良い例で、トルコやイラン原産で、適度に湿り気のある冬に成長し、暖かい春になると暑さから逃れるため球根に栄養をため込み、乾燥する暑い夏を乗り切ります。

⑥土(Soil)
土はさまざまな物質が混ざって作られています。岩の多くは何万年もの時を超え、時々起こる氷河期によりゆっくりと岩が砕かれ砂利になり、鉱物のチリになっていきます。石灰土壌は海底に堆積した貝殻や何兆もの海底の小さな生物が生死を繰り返してできた土壌で地殻変動により隆起し地上に現れ他ものです。今も岩は砕けて砂利や砂になり、土の中に存在しています。
土の中に存在する化学物質はもともと岩に含まれています。オーストラリアではリン酸分を含む岩が少ないため土壌にリン酸が足りないことが多くあります。火山活動による火山灰が多く含まれる土壌は植物に必要な栄養がたっぷり含まれた肥よくな土壌です。インドネシアでは肥料を使って植物を育てることはありません。栄養豊富な火山灰土は作物を育てるのに十分な栄養を含んでいるからです。
土は動物の糞や死骸、枯れた植物などからなる有機質も含んでいます。有機質は深い森に多く含まれていて、枝や葉の堆積物からなる土は植物に栄養を補給するのに適した土壌です。

 〈参考文献〉
The Complete How to be a Gardener / Alan Titchmarsh


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